このところ、庭園の研究をしていながら、基礎的な知識が欠落していたことに今更ながらに気づいた。
知識を補完・拡充し、新たな視点と知見を得るために、日本庭園に関する本を読み漁っている。研究ネタなので、詳細は書かないけれども、備忘録的に。
その中でも、『日本の庭園』森蘊(1964)は名著である。
本は二部構成になっており、前半は事例紹介。後半は、研究的視点から庭園の様式・意匠・技法・キーパーソン・庭づくりの書などをコンパクトにまとめている。筆者が建築出身なこともあり、視点がやや建築よりな印象を受けるが、一貫してデザイナー的視点で書いているので読み進めやすい。
【目次】
はじめの言葉
日本庭園の特色
日本庭園發達略史
現代の庭園とこれからの庭園
風景式庭園はどのようにして造られるか
庭園の作者日本庭園の風景的美観
日本庭園における時間的變化
露地の意匠と實用
結びの言葉
庭園実測図
あとがき
「庭園の意匠は面積によって違うが、それは石組の技法と同様に、主景と、副景と、客景とから成り立つことが多い。奥行きが深くなると、見越しといって遠景が欲しくなる。逆に幅が広くて奥行きが浅い時は主景が片隅にきて、その場合控えの景色が欲しくなるものである。」(本文抜粋)
上記のような書き方からも、庭園という風景の中で、構成論的に庭園全体を捉えていることが伺える。
日本論としてはウェットだが、研究に非常に役に立ちそうな箇所が多くあった。
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